4月16日未明に高田渡さんが亡くなられました。
中学生の頃から主に洋楽ロックばかり聴いていた私が高校生の時に初めて買った日本のフォークのLPが
高田渡さんと五つの赤い風船とがA・B面にカップリングされた『高田渡/五つの赤い風船』でした。
その前からも、日本のフォークやロックに興味を持っていましたが大学1回生の時に友人から頼まれて「春一番」の
大勢いた一番下っ端のボランティア・スタッフの1人としてポスター貼りをしたり、チラシを配ったりしてました。
喫茶「ディラン」に通ったり、「中津川フォーク・ジャンボリー」に行ったり、
そんな経験を通じて日本の音楽シーンを随分と身近かに感じるようになっていました。
あの頃は日本人のフォークやロックのコンサートを色々と観に行ったなぁ、という感慨と共に
その頃の様々な思い出が(先週の土曜日から一挙に)鮮やかに蘇ってきました。
最近は、主に中川イサトさんと共演されるコンサートへ時間の都合がつけば行く、という位の頻度でしたが
渡さんの歌いぶりや曲間のおしゃべりの、その朴訥とした味わいにいつも和んでいました。
もう何年も前の大晦日に近い年末、京都の北白川にある小さなお店でイサトさんとのライヴがあった時、
早々と会場に来てサウンドチェックをしていたイサトさんに対して
渡さんは会場ぎりぎりに姿を見せ、来るなりファンの人からもらったらしい
食べ物を私のテーブルに置いて「なかなか美味しいんだ。食べます?」とおっしゃった。
何を勧めて頂いたのかは忘れてしまったけれどその時の表情が印象に残っています。
謹んでご冥福をお祈り致します。