これは、CHICKEN GEORGE(神戸のライブハウス) 橋川さんに送って頂いた原稿です。 アルバムのジャケットはこちらで用意させて頂きました。

 

 30周年おめでとうございます!

 それで「好きなアルバムを3枚」選ぶ、ということなのですが…。
 いいのかなぁ、僕みたいな素人が…ってね。とはいえ御指名ですので、御祝いということで勘弁して頂ければ、と思い清水の舞台に上がったつもりで書かせて頂きます。

 まずは1枚目。これはKENNY VANCE「Short Vacation」で決まりです。90年に発売されたアルバムですが過去にこんなに聴いたアルバムはありません。今後もあるかどうか…。1曲目のイントロからラストのタイトル曲のエンディングまで全部覚えています。いつでも出てきます。唄がいい、演奏がいい、曲もいい。もう文句なしのアルバムでしょう。全9曲中オリジナルは3曲であとの6曲はCoverなのですがその選曲もVety Niceです。個人的に好きなのはElvis Presleyで有名な「Heartbreak Hotel」でPresleyとは対照的に静かに切なく唄い上げます。うーん、たまらんですな。

 もう1曲My Favoriteは「Bye Bye Love」。The Everly BrothersやSimon &Garfunkelで有名な曲ですが、これも曲調を変えてDavid SanbornのSaxをフューチャーして全く違う曲かと思うような唄にしてしまってます。これもたまらん。
 これ以外にもC.Mayfieldの、S.Cookeの、C.Kingの、秀逸のCoverがあります。オリジナルも含めてどれも名曲、捨てがたい。まさに捨て曲なし。最近のアーティストは捨て曲ばかりの人が多いですが…。捨てアーティストもたくさんいますが…。そんなのを聴いたあとにこのアルバム聴くと救われるんですよね。

 次に2枚目、これもValerie Carterの「The Way It Is」で決まりです。96年発表のアルバムですが、これもこの7年間たいへんよく聴きました。この人は忘れかけた頃にアルバム出す人で最近もライブアルバムを出しました。が、あまりよくありません。唄はまぁまぁ、で曲は昔からのナンバーもやってるのでそれは文句ないんですが、演奏がよくない。バンドがよくない。テンション上がりません。やっぱりバンドって大事ですよね。 それでこのアルバムですが、この頃はいい時期いわゆるアタリみたいで唄はいいし、演奏もいいし、曲もいいです。演奏に関しては彼女はこの時期Jackson BrowneのBacking VocalでWorld Tourに回ってたので、そのTour Memberを中心にバッチリバックを固めてます。Jackson BrowneといえばValerieとLowell Georgeと3人の共作で"Love Needs A Heart"がありますが、このアルバムになんとJacksonのChorus入りで収められてます。なんとゼイタクな!
 個人的にはJacksonの「Running On Empty」ヴァージョンよりこっちの方がMy Favoriteであります。そういえばValerieがDebutした頃のProducerの一人がMaurice WhiteでしたがなんとこのアルバムではE.W&Fの"That's The Way Of The World"もCoverしてます。ソウルフルなChorusはPhoebe Snowです。これもなんとゼイタクな。
 いやいやまだまだあります。"I Saw Amen"ではJames Taylorが、Neil Young作の"Birds"ではLinda Ronstadt & James Taylorが、そして"Into The Mystic"では作者のVan Morrison自身が参加と、ゼイタクこの上ない顔ぶれになっとります。でも更にすごいのはValerieがこのゼイタクな人たちに全然負けてないんですね。あくまで主役はValerieなのです。ね、スゴイでショ。いやー、すばらしい?これが私の中でダントツの2位です。(なんか変だな)ただ1位になれないのはアルバムの後半のクオリティがやや劣るところかな。これがKenny Vanceとの違いです。

 さていよいよ3枚目。1枚目、2枚目共にCoverがたくさんあってそれが秀逸でしたが、3枚目は全部オリジナルで勝負です。(誰と?)しかも若い。ここが前記2枚と大きく違うところでしょうか。
 ということで3枚目はTHE WALLFLOWERSの「Bringing Down The Horse」です。96年発表のセカンド・アルバムで全米で400万枚以上売れたらしいです。いうまでもなくバンドの中心はJakob Dylan---Bob Dylanの息子です。昨今世界中で、もちろん日本でも2世ミュージシャンがたくさん世に出てます。が、間違いなく世界中で一番有名な親を持つ2世ミュージシャンはJakobでしょう。ですが、このアルバムではBob Dylanはあまり感じませんね。それよりも70年代後半のBruce Springsteen & The E Street Bandを強く感じますね。R&Rナンバーのはじけ方やバラードでの哀愁を帯びた唄はまさにBruce Springsteenです。まぁJakobにとっては余計なお世話でしょうが…。このアルバムも本当によく聴きました。
 それともう一つ忘れられないのは97年11月のDodger Studium。The Rolling StonesのBridge To Babylon World Tourを2日間L.A.で見ることが出来たのですが、2日間ともOpening ActがTHE WALLFLOWERSだったのです。全く予想していなかったので『ここで見れるか!やったぁ!』って感じ。もうけものでした。2日間で延べ10万人のオーディエンスの前で堂々とした演奏をしてました。BANDの状態は今思うとこの頃が一番良かったんじゃないでしょうか。暗くなりかけて照明が映える時刻に聴いた"6th Avenue Heartache"のイントロは忘れられません。

 ということで私の「好きなアルバムを3枚」はこれでおしまいです。御静聴有り難う御座いました。素人の拙い文章の上に乱筆で大変失礼致しました。まあでも所詮素人ですからこんなもんです。勘弁してやって下さい。

 以上甚だ簡単では御座いますが御祝いの言葉にかえさせて頂きます。   

CHICKEN GEORGE 橋川孝治

 

 

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