デヴィッド・ラズリー |
DAVID LASLEY |
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『BACK TO BLUE-EYED SOUL』収録曲目 |
音楽雑誌に掲載されたレビュー ソングライター、セッション・シンガー、もちろんソロ・アーティストとして大変な実績を誇る才人が残してきた音源を自ら編集(2000年)。レーベルを越え当然未CD化曲も数多く含み、つかみにくかった活動歴を音でたどれるありがたい企画盤。60年代のガールズ・グループに源を発するという記述がうなずける、そのルーツを示す2曲目「ルック・アット・ザ・クロック」と15曲目「ワン・ファイン・デイ」、ボズ・スキャッグスやジノ・ヴァネリにも共通する洗練されたAORアーティスト的な1曲目「ワッツ・イット・ゴナ・テイク?」など、素養の幅広さをよく示している。フィリップ・ベイリ−に劣らぬソウルフルなファルセットがたまらなく魅力的だ。 根幹に貫かれるポップ・ソングへの揺るがぬ価値観とR&B魂は、こうして俯瞰的にその歴史を見渡せる作品集だからこそ、いっそう伝わってくる。本人執筆のメッセージからにじみ出る "音楽に突き動かされてきた人生" の様子や興味深い曲解説、もちろん熱意あふれるライナー・ノーツの訳付きであるスライス・オブ・ライフ盤を薦める。 矢口清治『レコード・コレクターズ』2001年6月号 |
■デヴィッド・ラズリ−(David Lasley)とは?■
ボズ・スキャッグスの「Jojo」、マキシン・ナイチンゲールの「Lead Me
On」、アニタ・ベイカーの「You Bring Me
Joy」、アリサ・フランクリン「There's a Star for
Everyone」、パティ・ラベルの「Come What May」や「I Don't Go
Shopping」を初め、有名アーティスト達の数々のヒット曲のソングライターとして有名なデヴィッド・ラズリ−は、又、バック・ヴォーカリストとして長年にわたって活躍している。23年以上もジェームズ・テイラ−のレコーディングやコンサートをサポートしているのを初め、ボニー・レイット、ベット・ミドラ−、チャカ・カーン、シェ−ル、アリサ・フランクリン、ジミ−・バフェット、リンゴ・スターなど、数々のアーティストの録音にバック・ヴォーカルで参加しており、伸びのある彼のファルセット・ヴォーカルは日本のAORファンやポップス・ファンに大人気である。
■本作『BACK TO BLUE-EYED SOUL』に関して■
サブ・タイトルにもなっている『COLLECTED WORKS
1966-1999』が示す通り、本作は彼のキャリア30年余の間にレコーディングされた音源の中から彼自身が選んだレアなトラックで一杯だ。80年代にEMIアメリカからリリースされた彼の2枚のソロ・アルバム『MISSIN'
TWENTY
GRAND』『RAINDANCE(プロデューサーはドン・ウォズ)』や、彼が70年代後半に組んでいた男女3人のグループ、ロージーでのレコーディングや、更には以前組んでいたザ・ユートピアズとして発表された67年録音のシングル盤、アルバム収録ヴァ−ジョンとは全く別の「Roomate」、『MISSIN'
TWENTY
GRAND』からのアウトテイクでダスティ・スプリングフィールドが参加した曲等々、一般ファンもマニアも大喜びのトラックがズラリと並んでいる。アルバムは90年代後半に録音された1曲目の「What's
It Gonna
Take?」に始まり、デヴィッドが16歳だった時に妹のジュリ−(後にザ・ユートピアズのメンバーになる)と共に自宅の居間で母親のピアノをバックに歌った「Tell
Her She's The One」で幕を閉じる。まさに驚きと興奮の全21曲である。
■デヴィッド・ラズリ−の書き下ろしライナーより(抜粋)■
このたび、私にとって特別なアルバムである『バック・トゥ・ブルー・アイド・ソウル』が日本のスライス・オブ・ライフ・レーベルから発売される事になり、非常に嬉しく思っている。このCDに収録された曲は、まさに私のスライス・オブ・ライフ(人生のひとこま)と言えるだろう。(中略)
現在、私は田舎で過ごした以上の年月を都会で過ごしているが、この(ジャケット)写真に写っている田舎の少年は今も私の心の中にいて、情熱を燃やし続けている。この作品集が皆さんを、音楽が最大の関心事だった時代に連れ戻してくれる事を祈っている。
■国内盤の解説より(抜粋)■
本作『バック・トゥ・ブルー・アイド・ソウル』は、デヴィッド・ラズリ−が2000年秋に発表した最新アルバムである。彼がいかに優れたシンガーであり、並外れた才能を持ったソングライターであるかといった事やバイオグラフィ−に関する事柄は、本作に添付されているリリー・ウィルシャ−女史のライナーノーツにも詳細に記されているし、各曲目についてはデヴィッド自身が記した解説に詳しく述べられている。(中略)
デヴィッドのレコーディングを大別すると、1960年代後半ユートピアズ時代、70年代半ばのロージー時代、1980年以降から現在までのソロ活動時代に分けられる。本作が幾つかの既発アルバムの収録曲を単に寄せ集めただけのコンピレーション盤などでは全くなく、レアな音源の数々がズラリと並んでいる事は、直ぐにお判り頂けると思う。(中略)
彼自身のオリジナル作品への変わらぬ愛着と自信、自らの長年のキャリアに対するプライド、支えてくれた友人やファンへの感謝の気持ち、彼にインスピレーションを与えた数多くのアーティスト達に対する畏敬の念、そういった抗うことのできない強い思いが、彼の曲目解説やファンへのメッセージからもひしひしと感じられるのである。メッセージの中でデヴィッドは言っている。「音楽は私の人生そのものである」と。
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