「POOHのアコースティックな日々」2004年6月中旬〜8月末のことなど

「POOHの世間話」のコーナーも暫く書いてなかったので、6月中旬に伏見区から中京区に移転したのを機会にプー横丁で日々に起こった「ナンヤカヤ」を毎月まとめて書きたいと思っていましたが、あれから2ヶ月以上経ってしまいました。だから、これまでの約2ヶ月半の事をザッと記しておく事から始めましょう。


移転
6月半ばに移転してから最初の1週間ほどは、とにかくプー横丁に居る間は
ズーッと引っ越し荷物の整理をする、ただそれだけの毎日が続いた。
まずはディスプレイ・ケースに陳列するCDや楽譜やDVDをスタッフと共に開梱したりの肉体労働。
一通り格好がついてからも、ストック分を在庫棚に仕舞ったり、なかなか片付かない。
日々の通販業務をこなしながらの片付け作業は体力的に本当にキツかった。
人間、50歳を幾つか過ぎると体力が弱ってくるんだなぁ。
ポール・サイモンはソロ・アルバム『PAUL SIMON』に入ってる「Run That Body Down [邦題: お体を大切に]」の中で
「いつまでも体を酷使し続けられるものじゃないですよ / 今まで出来た事がこれからもやれるって思ってはいけませんよ」と
言って(唄って)いたけれど、その通りだ。

山鉾巡行
7月17日の祇園祭の山鉾巡行の日。今、プー横丁があるテナント・ビルは御池通りに面しているので、
京都市役所の前を通り過ぎた色とりどりの鉾がビルの丁度前を通った。
見物の皆さんは汗だくで御池通りの南北にある歩道から見ているのだけれど、
こっちはクーラーの効いた店の中から窓越しに山鉾巡行を見ることができ、ラッキーだった。
かなり高い(ビルの3〜4階ほどの)鉾が幾つか通り過ぎた時に、屋根に乗ってる人が居て、
窓越しにはすぐ近くを通り過ぎていく感じだった。目が合ったので、手を振ったら、振りかえしてくれた。

通販カタログ発送
7月の後半は、準備しつつあった新しい通販カタログを仕上げて、月末に発送。
久し振りのカタログ発行で、全国から沢山のオーダーを頂戴した。本当にありがたい事だ。
メールでオーダーをし、商品を直接取りに来たお客さんが幾人かいらっしゃった。
普段メールやファックスや電話だけで応対させて頂いている方とお会いするのは、楽しいものだ。
又、以前はちょくちょくご来店されてた京阪神にお住まいのお客さんで、プー横丁が伏見に移っていた8年間は
通販だけのお付き合いになった方が久しぶりに顔を見せて下さり、8年間分お互いに「年齢を経た」って感じがあって、
懐かしかった。いやホントに。

そんな訳で、8月は概ねとても忙しかった。
ただ、お盆休みの期間には京都に帰省される方やお盆休みを利用して京都に旅行される方も多いだろうと、
ガンバッて店を開けていたのに、サッパリだった。
中京区に移転してからは、今までよりたくさんの方が訪ねて来て下さるといいなぁと思っていたのに残念だ。
来年は世間並みにキッチリ休もうかな。
前もってホームページではアピールしたのだけれど、カタログにはお知らせしていなかったので、
それが良くなかったのかな、などと思っている。
でも、6月下旬にはアルバム『秋の歌』を出しているフィンガースタイル・ギタリスト春本徹志さんが、
7月上旬にはフィンガースタイル・ギタリスト&シンガー・ソングライターのPETA(ペータ)さんが、
そして8月には住出勝則さんと丸山ももたろうさんと岸部眞明さんがプー横丁に立ち寄って下さった。

住出勝則さんと丸山ももたろうさんのお2人がプー横丁を訪ねて下さった時のこと
8月初めのこと。その日の朝、いきなり住出さんから電話。前夜、京都で丸山ももたろう氏とライヴがあって
「今、JR京都駅近くのホテルです。これからプーさんの新しい事務所に遊びに行こうと思うんですが…。
あ、ももちゃんも一緒に行くって言ってます」との事。
しばらくして、やって来たお2人は、相変わらず元気そうで、冗談ばかり言いまくり。店内をご覧になって
「こんなにちゃんと商品を並べてはるとは知らなかった。お店と変わらないじゃないですか」と住出さん。
「いや、だから移転したら『直接そちらへ買いに行ってもいいですか』というお客さんからのご要望に応えたかった訳ですよ」
と私が説明。ももたろうさんは京都に住んでいた頃、河原町今出川にあったプー横丁に何度かいらっしゃった事があるそうだ。
で、それぞれ3枚ずつCDを買って下さって帰られた。
最後に住出さんが9月初めにリリースされる新譜『GROOVE FILE』について「音はもう出来上がってますんで、また送ります。
聴いて下さい」とのこと。その新譜も、予定通りもう出たのだから、時間の経つのは早い。

伍々慧(ごごさとし)くん、初ソロ・ライヴ
8月7日(土)吹田の「5th-Street」で伍々慧くんの、初ソロ・ライヴがあった。
熱心なフィンガースタイル・ギター・ファンならご存じの通り、伍々くんは今年の4月モリダイラ楽器主催
「フィンガーピッキング・コンテスト2004」決勝戦で、最優秀賞および楽曲賞、オーディエンス賞、
アコースティックギターマガジン賞という主要4賞を受賞した、若きフィンガースタイル・ギタリストだ。
それに先駆けて2003年にあった大阪予選でも最優秀賞を受賞したわけだが、その更に何ヶ月か前に
彼がオリジナル曲「お月さま」を弾いているのを聴く機会があり、すごい若者が登場したものだと思った。
既に独自の音楽世界を持ちつつある彼の才能に驚いた。
今回の「コンテスト優勝記念ライヴ」は、雨の中たくさんのお客さんが集まり、彼のオリジナル作品を堪能した。
この数ヶ月前と比較しても彼の演奏は、格段にスケールが大きくなっており、その成長ぶりは目を見はるものがあった。

中川イサトさんとムーリエル・アンダースンのコンサート
8月の28日(土)に中川イサトさんとムーリエル・アンダースンのツアーの大阪公演が吹田の「5th-Street」であった。
ムーリエルとは去年の春に難波の「トリイ・ホール」でイサトさんとフランコ・モローネと彼女のコンサートがあり、
その時初めて会った。そのコンサートでは20分〜30分の持ち時間だったように思う。キャリアが充分な彼女だけに、
短い時間では多彩なレパートリーを披露しきれなかったようだ。その点、今回のライヴでは時間がたっぷりあったので、
ガット弦、スティール弦2本のギターを持ち替えてポップなナンバーからクラシックの作品まで演奏し、
彼女の魅力を存分に味わえたと思う。
イサトさんも、出来たばかりの新曲を含み、1時間程リラックスしたステージを見せてくれた。
 


しかし、まぁ今年の京都の夏も本当に暑かったですが、体調をくずす事もなく、何とか乗り切れました。
で、唐突ですが、9月は14日(火)〜20日(火・祝)は海外仕入れの為、休業させて頂きます。

どうぞヨロシクお願いします。

 

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