これは、ギタリストの 森浩明さんに送って頂いた原稿です。 

 

 私の好きな3枚のアルバム 森浩明

 「ヘイ・ジュード/イエスタデイ」山下和仁
弾いている曲がビートルズと聞くと、目に付いたアルバムはすべて買ってしまう僕なのですがあらゆるビートルズカバー系で最高のアルバムだと思っています。クラシックギターの天才山下和仁が全36曲のビートルズソングを怒涛の勢いで一気に弾ききったこのアルバム。本家ビートルズの演奏から弾ける限り忠実に音を撮っている姿勢に感銘し、開いた口がふさがらなくなるアルバムです。 

 「ソロ・コンサート」ラルフ・タウナー
 憧れのラルフ・タウナー
 '98年5月、ドイツ・オスナブリュックで行われたオープンストリングス・フェスティバルに出場する中川イサトさんに同行し旅を共にした僕ですが、そのフェスティバルの大トリがラルフ・タウナーその人でした。ピーター・フィンガー氏に紹介されてラルフタウナーとの会見に成功した僕は、つたない英語で短い時間でしたがいろいろ話をうかがうことが出来たのです。僕のCD「ラレイ」を手渡すことが出来たことは一生の思い出。この「ソロ・コンサート」に収録されている1曲目のサウンドが僕の憧れです。自分の最新アルバム「幸せの扉」に収録した「ジョイフル・デパーチャー」と言う曲は自分の音楽性の中でラルフタウナーに影響を受けた部分に焦点をあて作った「名曲」です。

 「あいらんど」中川イサト
 当時はレコードでした。このレコードに針を落とし、あまりの音のよさにびっくりした感覚をいまでも覚えています。イサトさんの書くトロピカルチューンが好きで,自分の作る曲にもその影響が随所に認められます。当時、僕はまだ学生で、いつか僕も自分のインストのオリジナルを書きたいと思いながら毎日、コピーに明け暮れていました。1曲目のタイトル曲「あいらんど」は今でも時々ライブで演奏します。
つい先日、6月4日に「中川イサト・住出勝則・岸部眞明」の3名を長崎に招聘し行ったライブのオープニングアクトで演奏の機会もいただいた僕ですが、2000年に中川イサトさんとの九州ツアー全7公演で演奏の機会をいただいたこと、そして、今回再び同じステージに立てたことは、このレコードを聞いていた学生の頃から考えると夢のようです。今でも進化をし続ける中川イサトさんは永遠の僕の目標です。

 以上、パッと頭に浮かんだ3枚のアルバムです。

 30周年おめでとうございます。プー横丁様にはこの10年間で僕のアルバム1枚目の「エチュード」、2枚目の「ラレイ」、最新作「幸せの扉」の3枚を取り扱っていただきました。プー横丁様の存在が無かったら僕のような地方のミュージシャンが全国に向けてアルバムを発表できることなど無かったでしょう。

 今後の益々のご発展と、アコースティック・ギター界の繁栄をお祈りします。
 

 sanctuary

 森 浩明
 

 

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