トム・アクステンス
オリジナル・アンド・トラディショナル・ミュージック

TOM AKSTENS
ORIGINAL AND TRADITIONAL MUSIC: THE 25TH ANNIVERSARY EDITION"

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■ 解説・歌詞付
■解説/松岡ひであき
■CD番号 SLCD-1003
■本体価格 2800円 + 税


■70年代に多くの傑作が録音され数々のウッドストック神話を生んだベアズヴィル・スタジオで76年にレコーディング。当時の珠玉アルバム群の中でも隠れた名盤としてファン垂涎の的となっていたトム・アクステンスのソロ・アルバムが世界初CD化。ボーナス・トラック5曲追加の全16曲収録!!
■[参加ミュージシャン]アーティ・トラウム、ジェイ・アンガ−、ボブ・シギンズ、デビー・グリーン、ビリー・マンディ、ピーター・エクランド、アンディ・ロビンスン、ディック・フェギー他/[プロデューサー]アーティ・トラウム 
※トム・アクステンス本人およびアーティ・トラウムによる書き下ろしライナー/その日本語訳付!!

今回のCD化は、スライス・オブ・ライフがトムに直接オファーし、オリジナル盤のプロデューサーでもあったアーティ・トラウムの協力のもとに実現したプロジェクトであり、サブ・タイトル『The 25th Anniversary Edition』が示す通り、(オリジナル盤が発表されたのは今から25年前なので)トム・アクステンスのアルバム・デビュー25周年記念盤として2001年の今年リイシューされる事になったのである。

 

『ORIGINAL AND TRADITIONAL MUSIC』
収録曲目

1. Milwaukee Blues (2:30)
(Traditional)

2. River Song (3:11)
(Tom Akstens)

3. Honey Babe (2:37)
(Traditional)

4. Stream Running Backwards (2:46)
(Tom Akstens)

5. Cumberland Gap (2:17)
(Traditional)

6. Long John (3:18)
(Traditional)

7. Stoney Creek, Montana (4:30)
(Tom Akstens)

8. The Old Chair in the Corner (2:39)
(Tom Akstens)

9. Don't Let Your Deal Go Down (2:30)
(Traditional)

10. Duncan and Brady/ Mole's Moan (5:23)
(Duncan and Brady: traditional, Mole's Moan by Geoff Muldaur)

11. It Ain't Nobody's Business (2:58)
(Porter Grainger and Everett Robbins)

12. We'll Do Fine (4:08)
(Tom Akstens)

13. California Blues (3:06)
(Jimmy Rodgers)

14. Jolly Coppers on Parade (4:03)
(Randy Newman)

15. Dancin' (3:25)
(Tom Akstens)

16. Good Morning, Mr. Railroad Man (2:56)
(Traditional) 

音楽雑誌に掲載されたレビュー
 76年にウッドストックのベアズヴィル・スタジオで録音され、同年に発売したいぶし銀の名盤が、80年の録音も加えた25周年記念盤としてついにCD化された。ここでは、トム自身のギター・インストゥルメンタルや弾き語りから、クロウ・ハンマー・スタイルのバンジョー、オールド・タイム・ストリング・バンド・スタイル、そしてピーター・エクランドをフィーチャーしたディキシー・ランド・ジャズ・スタイルとかなり多彩な音作りになっているが、トムの朴訥とした個性によって見事な一体感をもって聞かせてくれる。津田和久『レコード・コレクターズ』2001年8月号


■トム・アクステンスの書き下ろしライナーより(抜粋)■
 今回、アニヴァ−サリー・エディション(記念版)を出すにあたり、1980年代にビリー・ヴォイヤーズと録音した5曲を追加収録した。お聴きの通り、ビリーは並外れたマルチ・プレイヤーだが、この5曲に関しては私もエレクトリック・ギターは勿論のこと、マンドリンやマンドチェロもプレイし、たいへん楽しい録音となった。(中略) このアルバムの音楽的ルーツは、1960年代にケンブリッジで起こったフォーク、ブルースのリヴァイヴァル・ブームにある。当時、私はクラブ47(Club 47)やニューポート・フェスティヴァルで、(ミシシッピー)ジョン・ハート、ドック・ワトスン、マディ・ウォーターズ、ビル・モンロー、その他多くの伝説的なパフォーマーのステージを観る機会に恵まれた。ポール・ジェレミア、ジェフ・マルダー、ボニー・レイット、ジム・ルーニー、トム・ラッシュ、ボブ・シギンズなど、同世代のミュージシャンは皆このリヴァイヴァル・ブームの洗礼を受けており、同様に私もここで自分の可能性を悟ることとなった。それから約10年後、アーティとの友情により私の音楽は更にパワーアップした。彼は私に曲作りを薦めてくれた最初の人物である。アーティと私は今なお親友であり、この復刻盤の制作に当たって楽しく共同作業を進めた。皆さんも是非楽しんで欲しい。



■アーティ・トラウムの書き下ろしライナーより(抜粋)■
 トムと出会ったのは1974年のこと。当時僕はウッドストックを見下ろすオハヨ・マウンテンの僕の山小屋で、週に1回ソングライターの為のワークショップを行なっていた。古いギブスンの低音弦を親指でビンビン鳴らすトムの複雑なギター・プレイを聴いた僕は、彼がフォークやブルースやラグタイムといったアメリカのトラディショナル・ミュージックに精通している事がわかった。彼の演奏は素晴らしかったし、歌声は誠実で説得力があった。(中略) こうしたツアー経験を通して、トムは1970年代に活躍した優れたミュージシャン達の尊敬を集めるようになる。フォーク界の重鎮で、デヴィッド・ブロンバーグともツアーした事があるジェイ・アンガー、ピーター・エクランド、ディック・フェギー。数年にわたりフランク・ザッパ&マザーズ・オヴ・インヴェンションと演奏してきたビリー・マンディ。エリック・アンダースンやハッピー&アーティ・トラウムのピアニスト、デビー・グリーン。こうした豪華な顔ぶれのおかげで、セッションはスムーズに運んだ。(中略) 僕はこのアルバムをプロデュースできた事を誇りに思い、全く新しい世代のリスナーの皆さんに楽しんでもらえる事を嬉しく思っている。

■国内盤の解説より(抜粋)■
 オリジナルLPが1976年にタコマ(Takoma)・レーベルからリリースされた本アルバムは、タイトルにある通りトラディショナル・ミュージックとトム・アクステンスのオリジナル作品を中心に構成されている。トム自身によってアレンジされたトラッド作品と彼のオリジナル曲が、相互に絶妙のバランスを保ちながら、何の違和感もなく1枚のアルバムの中で渋い輝きを放っている傑作アルバムだ。
(中略)
 「グッド・モーニング、ミスター・レイルロード・マン」で、フェイヴァリット・ギタリストとしてライ・クーダーの名を挙げているトムであるが、その幅広い音楽性と楽器演奏におけるテクニックやセンスにおいて、トムとライ・クーダー(特に初期の頃)との共通する部分は多いと言えるだろう。
 トム自ら述べている通り、彼の音楽的ルーツは、1960年代にケンブリッジで起こったフォーク、ブルースのリヴァイヴァル・ブームである。と同時に、アーティやジェイ・アンガー等、ウッドストックのミュージシャン達との親交や、トム自身も認めるザ・バンドからの多大な影響など、彼が本作『オリジナル&トラディショナル・ミュージック』を発表した1976年当時の彼は、まさしくウッドストックの音楽シーンとも深く関わっていた。様々な「ウッドストック神話」を生み出した70年代のベアズヴィル・スタジオで、オリジナル盤のレコーディングとミキシングが行なわれた本作は、そこで生まれた多くの神話の1つとして語り継がれるべき傑作アルバムであろう。


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